書誌事項
- タイトル別名
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- Treatment of Syringomyelia associated with Idiopathic Intradural Thoracic Arachnoid Cyst : Report of Four Cases
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抄録
脊髄空洞症を生じ,歩行障害を呈した特発性胸椎硬膜内クモ膜嚢胞は,診断が難しく,治療方法も確立されていない.本論文では,MRI診断における要点と,手術方法について考察を行った.われわれが経験した4症例では,MRI T2強調矢状断像において,脊髄空洞症に近接して,脊髄背側部のクモ膜下腔拡大と,脊髄の前方への偏位圧迫を認めた.この脊髄の形と位置の変化が,特に重要な所見である.上記所見により,クモ膜嚢胞の診断はMRIで可能と考える.神経症状が進行する場合は手術が必要と判断される.われわれは全例にクモ膜嚢胞摘出術を行い,うち1例にはシャント術を追加した.術後全例で脊髄空洞症は縮小し,神経症状の改善を認めた.脊髄空洞症を伴った胸椎硬膜内クモ膜嚢胞に対しては,クモ膜嚢胞摘出術を第一選択とし,脊髄への圧迫が除かれたと判断できる場合は,シャント術は不要と考えられる.
収録刊行物
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- Japanese Journal of Neurosurgery
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Japanese Journal of Neurosurgery 19 (3), 225-230, 2010
日本脳神経外科コングレス
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679386983680
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- NII論文ID
- 110007580801
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- NII書誌ID
- AN10380506
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- ISSN
- 21873100
- 0917950X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可