G-012 張力による非線形性を考慮した撥弦における物理モデリングの検討(G.音声・音楽)

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  • G-012 A Study of Physical Modeling for Plucked String with Tension Modulation Nonlinearlity

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抄録

弦が持つ非線形性を考慮した撥弦楽器の物理モデルに関する研究が、近年積極的に行われている。本研究はギターのような撥弦楽器を対象とし、弦振動により変化する張力を考慮した手法について検討を行った。簡単な補間によるリサンプリングを用いた手法は、元信号のエネルギーを低下させ音色が変化してしまうという問題が起こる。またall-passフィルタを用いた手法は、実装時のフィルタの数値的安定性の保証や、線形位相の実現の困難さの問題が生じる。二つの手法を検討した結果、合成音が持つ聴覚的に顕著な効果は、張力変化による緩やかなピッチの下降にあると考えた。そこで、散乱接合点によりウェーブガイドと接合された一種の時変フィルタを提案する。提案法を用いてシミュレーションを行った結果、緩やかなピッチの変化を導くことができ、従来法と比較しても聴覚的に良好な合成音を生成することができた。

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