低自尊心者の下方螺旋過程に対する友人関係の進展段階の調整効果 The moderate effect of stages of friendship on downward spiral processes among people with low self-esteem

抄録

本研究では,低自尊心者における下方螺旋過程に対する友人関係の進展段階の調整効果が検討された。長谷川(2008)は,低自尊心者の下方螺旋過程の存在について明らかにした。すなわち,低自尊心者は,友人が本当に自分のことを大切に思ってくれているかどうかを繰り返し確認するという安心さがし行動をとり,その結果,その友人から拒絶されているという認知が高まる(肯定的に評価されているという認知が低下する)ことが示された。本研究では,このような不適応な相互作用プロセスは,低自尊心者が二者関係の進展段階を考慮していないために生じると予測し,検討を行った。パス解析による検討の結果,低自尊心者は,つきあいの浅い友人に対して安心さがしを行うほど,友人からの反映的自己評価が低下することが示された。また,親しい友人に対して,低自尊心者が安心さがしを行っても,反映的自己評価の低下は見られなかった。高自尊心者は,友人の親しさに関わらず,安心さがしを行うことが反映的自己評価を下げることはなかった。これらの結果について,アイデンティティー交渉の観点から考察された。

収録刊行物

人文科学論集. 人間情報学科編   [巻号一覧]

人文科学論集. 人間情報学科編 43, 53-63, 2009-03-15  [この号の目次]

信州大学

各種コード

  • NII論文ID(NAID) :
    110007811435
  • NII書誌ID(NCID) :
    AN10523716
  • 本文言語コード :
    JP
  • 資料種別 :
    Departmental Bulletin Paper
  • 雑誌種別 :
    大学紀要
  • ISSN :
    13422782
  • NDL 記事登録ID :
    10260217
  • NDL 雑誌分類 :
    ZV1(一般学術誌--一般学術誌・大学紀要)
  • NDL 請求記号 :
    Z22-338
  • 収録DB :
    NDL  NII-ELS  IR