項目反応理論を用いた自己申告非行尺度の作成

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タイトル別名
  • The Construction of Self-Reported Delinquency Scale Based on Item Response Theory
  • コウモク ハンノウ リロン オ モチイタ ジコ シンコク ヒコウ シャクド ノ サクセイ

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抄録

本研究では,National Youth Survey(NYS)の尺度等を参考にして,妥当性の確認できる日本版の自己申告非行尺度の作成を試みる.まず,NYSの尺度の翻訳等により32項目から成る予備尺度を作成し,警察統計に基づいて,その内容的妥当性を確認した.次に,この尺度を含む質問紙をオンライン調査の形式で実施し,得られた600サンプルの回答から虚偽回答が疑われるサンプルの除外,不適切な項目の削除を行った.その上で,構成概念妥当性のある尺度構築の観点から,項目反応理論(2パラメータロジスティックモデル)を適用し,各項目の項目困難度と項目識別力を求めた.項目困難度の値から,「部品盗」「公共物損壊」等の非行性が相対的に高く,「怠学」「飲酒」等の非行性が相対的に低いことが明らかとなった.最終的に21項目から成る尺度を確定し,この尺度の基準関連妥当性を確認するために,MINI性格検査の非行尺度(村上1997)との相関係数を求めたところ,有意な相関が得られた.

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