集学的治療が奏効し,長期間良好なQOLを維持している尿管癌・肝/リンパ節転移の1例

  • 安田 庸輔
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 田所 学
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 横山 みなと
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 古賀 文隆
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 齋藤 一隆
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 増田 均
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 藤井 靖久
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 川上 理
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
  • 木原 和徳
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • SUCCESSFUL LONG-TERM MANAGEMENT OF HEPATIC AND LYMPH NODES METASTASES OF URETERAL CANCER BY MULTIMODAL TREATMENT INCLUDING RADIOFREQUENCY ABLATION
  • 症例報告 集学的治療が奏効し,長期間良好なQOLを維持している尿管癌・肝/リンパ節転移の1例
  • ショウレイ ホウコク シュウガクテキ チリョウ ガ ソウコウ シ チョウキカン リョウコウ ナ QOL オ イジ シテ イル ニョウカンガン カン リンパセツ テンイ ノ 1レイ

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抄録

症例は56歳,男性.2006年3月,無症候性肉眼的血尿にて受診した.腹部CTにて右水腎症および右下部尿管腫瘍を認めた.右尿管癌(cT3N0M0)と診断し,2006年5月にミニマム創内視鏡下右腎尿管全摘術を施行した.病理組織診断は,UC>SCC,pT3pN2(右閉鎖リンパ節転移),INFβ,ly0,v1であった.術後補助化学療法として,gemcitabine+cisplatin(GC)療法を計3コース施行した.<br> 術後10カ月,腹部CTにて2カ所の肝転移を認め,GC療法を3コース施行した結果,画像上,一方の転移巣は完全に消失し,他方は86%の縮小効果を認めた.残存転移巣に対して経皮的ラジオ波焼灼療法(radiofrequency ablation:RFA)を施行し,さらに維持化学療法としてGC療法を継続した.経皮的RFA施行直後の造影CTでは,治療域を中心とした不染領域が広範囲に出現し,腫瘍壊死効果100%と判定した.施行後30カ月の時点においても同部位に局所再発を認めない.2009年1月の腹部CTにて,新たに2カ所の肝転移を認めたため,2度目の経皮的RFAを施行し,その後,維持化学療法としてGC療法を3カ月ごとに継続している.施行後9カ月の時点で同部位に局所再発を認めない.術後3年以上経過した現在においても,発症前と変わらない良好なQOLを維持した生活を送っている.<br>

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (26)*注記

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