内科的治療抵抗性の挙上空腸出血を合併した胆道閉鎖症に対して準緊急生体肝移植を施行した1例 : 門脈圧亢進症を合併した胆道閉鎖症に対する肝移植の適応時期

書誌事項

タイトル別名
  • A Case Report of Successful Semi-Emergent Living Donor Liver Transplantation for Biliary Atresia With Uncontrollable Gastrointestinal Bleeding From the Roux-Y Jejunum : The Optimal Timing of Liver Transplantation for Biliary Atresia With Portal Hypertension
  • 症例報告 内科的治療抵抗性の挙上空腸出血を合併した胆道閉鎖症に対して準緊急生体肝移植を施行した1例--門脈圧亢進症を合併した胆道閉鎖症に対する肝移植の適応時期
  • ショウレイ ホウコク ナイカテキ チリョウ テイコウセイ ノ キョジョウ クウチョウ シュッケツ オ ガッペイ シタ タンドウ ヘイサショウ ニ タイシテ ジュンキンキュウ セイタイ カン イショク オ シコウ シタ 1レイ モン ミャクアツ コウシンショウ オ ガッペイ シタ タンドウ ヘイサショウ ニ タイスル カン イショク ノ テキオウ ジキ

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抄録

減黄した胆道閉鎖症において,門脈圧亢進症が肝移植の適応になることもあるが,葛西術後の術後管理法や肝移植の実施時期に関しては一定のコンセンサスは得られていない.今回,門脈圧亢進症を合併した胆道閉鎖症に対する肝移植の適応病態とその実施時期について考察した.14歳,胆道閉鎖症,女児.葛西手術後に減黄したが,年長児期に治療を要する門脈圧亢進症を合併した.内視鏡的静脈瘤結紮術や部分的脾動脈塞栓術が行われたが,その後治療抵抗性の挙上空腸出血を呈したため,準緊急的に生体肝移植を施行した.葛西手術後の門脈圧亢進症に対する対症療法後は逆に他の側副血行路の発達を誘発し,負に働くことがある.減黄した胆道閉鎖症であっても,門脈圧亢進症に対して対症療法を行った後は内科的治療抵抗性の消化管出血を合併する可能性があるため,静脈瘤の評価を行いながら肝移植の準備を進めるべきであると考えられた.

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参考文献 (18)*注記

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