開頭術後脳内残糸の1例

• 川上 雅久

  太田綜合病院附属太田西ノ内病院脳神経外科

• 織田 惠子

  太田綜合病院附属太田西ノ内病院脳神経外科

• 荒木 忍

  太田綜合病院附属太田西ノ内病院脳神経外科

• 藤田 隆史

  太田綜合病院附属太田西ノ内病院脳神経外科

書誌事項

タイトル別名

• Cotton Pledgets Thread found Intracranially after Craniotomy: A Case Report

抄録

開頭術中に使用した綿片の糸が残存した症例を経験した.症例は61歳女性.左被殻出血で開頭血腫除去術を施行した.術直後に行った頭部単純X線写真と頭部CTで頭蓋内に線状の異物を認めた.手術中に使用した綿片が残存したと判断し,直ちに再開頭術を行い黒色の糸を摘出した.この糸は手術中に裁断して使用した綿片から脱落したと考えられた.綿片を裁断すると裁断面に糸の断端も露出することがあり,裁断面に張力がかかると糸を保持しているセルロースがたわみ,糸が脱落する可能性がある.脳内残糸を予防するためにはX線造影糸付きの綿片を適切に使用し,使用した綿片のカウントを行い,閉頭直後に頭部単純X線写真を撮ることが重要と考えられた.

収録刊行物

• Japanese Journal of Neurosurgery

  Japanese Journal of Neurosurgery 19 (12), 925-929, 2010

  日本脳神経外科コングレス

キーワード

• cotton pledgets
• radiography contrasting thread
• craniotomy

詳細情報

• CRID: 1390282679384681472
• NII論文ID: 110007989511
• NII書誌ID: AN10380506
• DOI: 10.7887/jcns.19.925
• ISSN: 21873100
• ISSN: 0917950X
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcns/19/12/19_KJ00006773393/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011084806
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可