地下水流れを有する砂槽内採放熱実証実験

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  • Field Experiment on Heat Extraction or Injection from the Ground Affected by Ground Water Flow
  • チカスイ ナガレ オ ユウスル サソウナイ サイホウネツ ジッショウ ジッケン

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抄録

地下水流れによる採放熱量の増大効果を定量的に把握するため、砂槽内に模擬地下水を発生させることが可能な鋼製タンクを地中に埋設し、砂槽内に設置した地中熱交換器により採放熱実験を行った。まず、種々の地中熱交換器において、地下水流れ場の採放熱量増大効果を定量的に把握するための方法を示し、採放熱試験の結果から地下水流速の増大に応じて採熱量が増大することを確認した。さらに、Uチューブ型を使用した場合について、これまでの実証実験では明らかにされてこなかった地下水流速の比較的小さいu_<gw>=100〜350m/年の範囲においても1.2〜1.4倍程度の採放熱量増大効果があることを確認した。また、地下水流れが1400m/年程度の卓越した地盤において、二重管型の地中熱交換器を使用した際の長さ・温度差あたりの採熱量が16.12W/(m・K)と、Uチューブ型を使用した場合の3倍以上となった。これより、地下水流れが非常に大きい場合には、熱抵抗の小さい地中熱交換器を選択すると非常に大きい採熱量が得られることがわかった。採熱量について実測値が強制対流のみを考慮した計算値よりも大きくなるという結果となり、自然対流の影響も現れていることが示唆されたため、これについて考察を行った。

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