精神障害者退院促進支援事業における対象者個別事例の質的比較 : ブール代数アプローチを用いて

書誌事項

タイトル別名
  • A Qualitative Comparative Analysis of Individual Cases Served in a Discharge Facilitation Program for Individuals with Mental Illness : Using the Boolean Approach
  • セイシン ショウガイシャ タイイン ソクシン シエン ジギョウ ニ オケル タイショウシャ コベツ ジレイ ノ シツテキ ヒカク ブール ダイスウ アプローチ オ モチイテ

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抄録

精神障害者の社会的入院解消が叫ばれるなか,わが国では近年,精神障害者退院促進支援事業が全国に広がっている.本論文の目的は,退院促進支援を受けた精神障害者29人の個別事例を,ブール代数アプローチを用いて分析し,退院に至った事例と退院に至らなかった事例それぞれの,退院に関連する要因を探索的に明らかにすることである.従属変数に「退院」,独立変数に「年齢」「性別」「総入院期間」「退院までの訓練期間」を設定し,退院促進支援事業において「退院」という結果が生じるには,4つの独立変数がどのように組み合わさっているのかを分析した.その結果,退院には約6か月以上の訓練期間が必要条件であること,年齢や入院期間は必要条件あるいは十分条件ではないこと,が明らかとなった.また一方で,性別によっては退院への条件組み合わせに差異が示された.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 48 (3), 42-54, 2007-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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