コタラヒムブツ(Salacia reticulata )が老化促進モデルマウスの空間認知能力に及ぼす効果
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- タイトル別名
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- Effects of Salacia reticulata on the Spatial Cognitive Function in SAMP8 Mouse
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抄録
古くからアーユルヴェーダの健康増進素材として,インド,スリランカで用いられてきたサラシア属植物(コタラヒムブツ)抽出物の空間認知能力に及ぼす効果を,5 か月齢の老化促進モデルマウス,SAMP8 を対象として検討した.約1 か月間にわたり,飲料水に0.01%のコタラヒムブツ成分を含む水と,通常の水(対照)を摂取させた.その後,モーリス水迷路学習を1日2 回9 日間の訓練で行った.逃避潜時,遊泳距離のいずれの評価項目においても現在のサンプル数では,危険率p<0.05 レベルでの統計的な有意差は検出できなかった.またプローブテストでも同様に有意差は検出できなかったが,よりコタラヒムブツ投与群の滞在時間が長い傾向にあった.今回明確な差が得られなかった要因として,使用した動物において,脳老化が十分ではなかったことがあげられる.しかし,さらに加齢の進んだSAMP8 では老化に伴って運動能力が減退し,遊泳を基礎とするモーリス水迷路試験では空間認知能力を評価することができないため,八方向放射状迷路のような別種の学習課題による評価を,より多数例の動物で検討することが必要であろう.
収録刊行物
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- 東海大学紀要. 開発工学部
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東海大学紀要. 開発工学部 20 171-175, 2011-03-31
東海大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572543026907188352
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- NII論文ID
- 110008148680
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- NII書誌ID
- AN10381815
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- ISSN
- 09177612
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles