重度・重複障害児の体温調節障害に関するアンケート調査

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タイトル別名
  • A Questionnaire Survey on Thermoregulation Disorders of Children with Severe Multiple Disabilities
  • ジュウド チョウフク ショウガイジ ノ タイオン チョウセツ ショウガイ ニ カンスル アンケート チョウサ

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抄録

重度・重複障害児(以下重障児)の体温調節障害の状況を把握するために、神奈川県横浜市立肢体不自由養護学校全5校に在籍する重障児206名を対象としてアンケート調査(有効回答数182名)を行い、主に以下の知見を得た。1)182名の36.9%に当たる67名が、体温の状態に何らかの問題(うつ熱、低体温、それらの重複)を起こすとしていた。2)小学校低学年の児童の52.2%(46名中24名)が体温の状態に何らかの問題を起こすとしており、他学年との間に有意差が認められた。3)うつ熱のみ起こす者は激しい筋肉の緊張による熱産生量の過大が、低体温のみ起こす者は骨格筋の廃用性萎縮による熱産生量の過小が主原因と推測された。4)うつ熱と低体温を重複して起こすとした者の64.3%(14名中9名)が小学校低学年の児童であり、発汗障害による熱放散量の過小、動作の不活発性及び低栄養による熱産生量の過小のために、温熱環境の影響を受けやすいことが推測された。

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