慢性閉塞性肺疾患患者における動的肺過膨張の程度と呼吸機能・換気様式との関係

  • 野添 匡史
    兵庫医科大学ささやま医療センター リハビリテーション室
  • 間瀬 教史
    甲南女子大学 看護リハビリテーション学部 理学療法学科
  • 村上 茂史
    兵庫医科大学ささやま医療センター リハビリテーション室
  • 荻野 智之
    兵庫医科大学ささやま医療センター リハビリテーション室
  • 和田 智弘
    兵庫医科大学ささやま医療センター リハビリテーション室
  • 眞渕 敏
    兵庫医科大学病院リハビリテーション部
  • 寺山 修史
    兵庫医科大学 地域総合医療学
  • 福田 能啓
    兵庫医科大学 地域総合医療学
  • 道免 和久
    兵庫医科大学 リハビリテーション医学

書誌事項

タイトル別名
  • The Relationships Between Dynamic Hyperinflation and Lung Function as well as Ventilatory Patterns Among Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease

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抄録

【目的】慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象に,動的肺過膨張の程度と呼吸機能や換気様式との関係を観察し,動的肺過膨張が生じやすい患者の特徴を検討する。【方法】慢性安定期にある16例のCOPD患者を対象に,自転車エルゴメーター,もしくは歩行車を用いた歩行にて運動させ,その際の呼吸パターン,呼気流量制限,肺気量位変化を測定した。【結果】16例中8例は自転車エルゴメーターにて,残りの8例は歩行車歩行にて運動負荷を行った。動的肺過膨張の程度と呼吸機能との関係では肺活量や%肺活量,最大吸気量,一秒量,%一秒量,最高呼気流量と相関関係が認められた。また,安静時換気様式との関係は認められなかったが,運動時換気様式のなかでは呼吸数,平均呼気流量,分時換気量との間で相関関係が認められた。【結論】COPD患者における動的肺過膨張の程度は,肺活量や最大吸気量,一秒量や最高呼気流量が高い例や,運動時に呼気流量,呼吸数,分時換気量が増加しやすい例で生じやすいと考えられた。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 38 (2), 74-83, 2011-04-20

    日本理学療法士学会

参考文献 (16)*注記

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