書誌事項
- タイトル別名
-
- Torsion of Wandering Spleen in Situs Inversus Totalis
- 症例報告 完全内臓逆位症に合併した遊走脾茎捻転症の1例
- ショウレイ ホウコク カンゼン ナイゾウ ギャクイショウ ニ ガッペイ シタ ユウソウヒケイ ネンテンショウ ノ 1レイ
この論文をさがす
抄録
症例は11歳の男児.完全内臓逆位症,両大血管右室起始症,単心室の診断でFontan手術施行の既往があり,抗凝固療法を継続していた.今回,右上腹部痛が出現し,CT上回盲部と思われる部位が右上腹部に存在し,糞石様の石灰化を認めたため,腸回転異常症を伴う虫垂炎を疑った.全身状態が落ち着いており,抗凝固療法を行っていたため,保存的に加療したが,翌日には痛みが腹部全体へ波及したため,緊急開腹術を施行した.開腹時,虫垂に炎症所見は認めず,脾臓が720度捻転していた.捻転解除後も血流の改善がみられず,脾臓摘出術を施行した.脾捻転症は,茎捻転を来たすと緊急手術の対象となり得る疾患であるが,本症例では,内臓逆位,腸回転異常を伴っていたことから診断に苦慮した.内臓逆位に合併した脾捻転症の報告は非常に稀であるが,急性腹症に対し,本症の可能性も考慮することが必要と考えられた.
収録刊行物
-
- Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons
-
Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 47 (3), 336-340, 2011
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204826438784
-
- NII論文ID
- 110008673250
-
- NII書誌ID
- AN00192281
-
- ISSN
- 21874247
- 0288609X
-
- NDL書誌ID
- 11150819
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可