地域類型でみた大阪府各自治体の配食サービス事業

書誌事項

タイトル別名
  • Meal Delivery Services in Local Governments of Osaka Prefecture from the Perspective of Area Types
  • チイキ ルイケイ デ ミタ オオサカフ カク ジチタイ ノ ハイショク サービス ジギョウ

この論文をさがす

抄録

本研究は,調理が困難な高齢者に届けられる配食サービスが制度上,再三位置づけが変わり,評価が高いとはいえない問題を受け,大阪府下各自治体を対象に事業の実態を調査し,現状と課題,今後の可能性を検討することを目的にしている.分析方法はクラスター分析とクロス集計で,自治体を類型化した.結果は5類型に分かれ,課題は「大規模型」は要件を整えた営利企業の参入促進,「訪問介護型」は介護認定外で支援が必要な者の把握,「潜在需要型」は非営利団体や住民参加型活動への支援,「低額補助型」は柔軟な政策過程の確立,「共同体型」は活用できる社会資源の再考であった.事業全体でみると,同類型の自治体間で情報を共有する意義が深いことと,サービスは食事の確保にとどまらず,多様な機能を有していた.ならば,政策立案の場に機能の多さを示す形で持ち込めば,便益の帰着する範囲が広いことを根拠に,事業評価が改善するのではないかと提言している.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 52 (1), 83-95, 2011-05-31

    一般社団法人 日本社会福祉学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ