血中細胞の同定を目指したシーリング・クリークギャップ電極における正の誘電泳動力の測定

  • 江口 正徳
    九州工業大学大学院生命体工学研究科:一般財団法人ファジィシステム研究所(FLSI)
  • 今里 浩子
    産業医科大学病院臨床検査・輸血部:一般財団法人ファジィシステム研究所(FLSI)
  • 山川 烈
    九州工業大学大学院生命体工学研究科:一般財団法人ファジィシステム研究所(FLSI)

書誌事項

タイトル別名
  • Measurement of Positive Dielectrophoretic Force in the Ceiling Creek Gap Electrode for Identification of Blood Cells
  • ケッチュウ サイボウ ノ ドウテイ オ メザシタ シーリング クリークギャップ デンキョク ニ オケル セイ ノ ユウデン エイドウリョク ノ ソクテイ

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抄録

近年,誘電泳動現象はウィルスや血中細胞の異常細胞を検出・同定する技術として注目されている.誘電泳動現象とは,不均一電界下に溶液中のマイクロ粒子が電界強度の強い方向(正の誘電泳動),もしくは電界強度の弱い方向(負の誘電泳動)へ移動する現象である.通常,誘電泳動用電極に用いる薄膜電極は,電極エッジに電界が集中する.したがって,マイクロ粒子が正の誘電泳動を示す場合,電極エッジに付着するので正の誘電泳動力の測定が困難である.そこで本研究は,シーリング・クリークギャップ電極を用いることで,正の誘電泳動力の測定を実現する.測定した誘電泳動力の周波数特性から,チタン酸バリウム粒子の誘電率及び導電率を求めることが可能である.誘電特性は物質固有の値を示すことにより,血中細胞の同定への応用が期待できる.

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