成長曲線とAICを用いた高性能林業機械の普及予測

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タイトル別名
  • A prediction of multi-functional forestry machinery diffusion using growth-curve and AIC
  • セイチョウ キョクセン ト AIC オ モチイタ コウセイノウ リンギョウ キカイ ノ フキュウ ヨソク

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抄録

本研究では,成長曲線を用いることにより,わが国における高性能林業機械台数の推移予測を行った。2つの成長曲線(Logistic曲線とGompertz曲線)を1988〜1997年度の高性能機械台数データにあてはめ,AICによりモデルの妥当性を比較評価した。両モデルのパラメータ推定には,非線形回帰分析(最尤法)を用いた。分析の結果,保有台数の飽和水準は,Logistic曲線モデルが2,000台,Gompertz曲線モデルが2,900台と計算された。AICはGompertz曲線の方が小さく,より適合度の高いモデルであると考えられた。機種別,地域別,保有形態別の分析においても,AICはGompertz曲線モデルの方が小さかった。機種別では「ハーベスタ」,地域別では「関東・中部」および「近畿・中国・四国」,保有形態別では「その他組合(林業労働力確保支援センターなど)」において,保有台数のさらなる増加が予測された。全体として,保有台数の増加傾向は徐々に収束へ向かうものと考えられた。そのため,高性能機械化においては今後,ハードの普及よりも利用の効率化を一層重視していくべきである。

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