口唇裂・口蓋裂患者における裂型別永久歯先天性欠如の調査

• 渡邉,洋平

  新潟大学大学院医歯学総合研究科歯科矯正学分野:つくば毛利矯正歯科

• 森田,修一

  新潟大学大学院医歯学総合研究科歯科矯正学分野

• 高橋,功次朗

  新潟大学大学院医歯学総合研究科歯科矯正学分野

• 八巻,正樹

  新潟大学大学院医歯学総合研究科歯科矯正学分野

• 齋藤,功

  新潟大学大学院医歯学総合研究科歯科矯正学分野

書誌事項

タイトル別名

• Investigation of congenitally missing permanent teeth associated with cleft types in Japanese cleft lip and/or palate patients

抄録

口唇裂・口蓋裂患者における裂型別分布と永久歯先天性欠如の状況について明らかにすることを目的として,1972年から2008年までに新潟大学医歯学総合病院矯正歯科診療室に来院した口唇裂・口蓋裂患者1,158名(男性621名,女性537名)について調査を行い,以下の結果を得た.1.裂型別分布は左側唇顎口蓋裂(24.7%)が最も多く,次いで右側唇顎口蓋裂(16.5%),口蓋裂(14.9%),両側性唇顎口蓋裂(13.8%)であった.裂側別では左側>右側>両側性の順で発現率が高かった.不完全裂は唇顎裂>唇裂>唇顎口蓋裂の順で発現率が高かった.2.永久歯先天性欠如の発現率は51.1%であった.性差では男性48.5%,女性54.2%であった.裂型別では両側性唇顎口蓋裂(67.3%)>両側性唇顎裂(64.7%)>右側唇顎口蓋裂(63.9%)>左側唇顎口蓋裂(60.5%)の順で発現率が高かった.3.歯数別発現率は1歯先天性欠如(28.7%)が最も高く,次いで2歯先天性欠如(12.9%)であった.顎裂が片側性の場合には1歯先天性欠如の割合が高く,両側性の場合は2歯先天性欠如の割合が高かった.4.歯種別発現状況は上顎側切歯が最も多く,次いで上顎第二小臼歯,下顎第二小臼歯であった.裂型別にみると,口蓋裂,軟口蓋裂を除くすべての裂型で上顎側切歯に最も多く発現していた.5.両側性唇顎口蓋裂,両側性唇顎裂では上顎両側側切歯が先天性欠如している割合が高かった.片側性唇顎口蓋裂,片側性唇顎裂では裂側の上顎側切歯のみが先天性欠如している割合が高かった.また,両側唇顎口蓋裂では上顎左側第二小臼歯,右側唇顎口蓋裂では上顎右側第二小臼歯,左側唇顎口蓋裂では上顎両側第二小臼歯が先天性欠如している割合が高かった.

収録刊行物

• Orthodontic waves : 日本矯正歯科学会雑誌

  Orthodontic waves : 日本矯正歯科学会雑誌 70 (1), 32-39, 2011-02-25

  日本矯正歯科学会

キーワード

• 口唇裂・口蓋裂
• 永久歯先天性欠如
• 歯数異常

詳細情報

• CRID: 1541980095210144512
• NII論文ID: 110008752113
• NII書誌ID: AA11917839
• Web Site: http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10630985
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011206928
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • NDL-Digital
  • CiNii Articles