クラゲ卵における極体形成および精子付着・融合過程のビデオ撮影

書誌事項

タイトル別名
  • Video recordings of polar body formation and sperm adhesion/fusion processes in jellyfish oocytes and eggs
  • クラゲラン ニ オケル ゴクタイ ケイセイ オヨビ セイシ フチャク ・ ユウゴウ カテイ ノ ビデオ サツエイ
  • クラゲ ラン ニオケル キョクタイ ケイセイ オヨビ セイシ フチャク ユウゴウ カテイ ノ ビデオ サツエイ

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抄録

P(論文)

クラゲを含む刺胞動物の卵では、第二極体形成後に、動物極に限定された精子の付着・融合が起こる。本研究では、タマクラゲの卵母細胞の極体形成、およびタマクラゲとエダアシクラゲの卵への精子付着・融合の過程を、顕微鏡に装着したビデオカメラを用いて連続的に記録し、解析を行った。その結果、タマクラゲの極体形成過程では、第一極体のほうが第二極体よりも大きいこと、第一極体と第二極体は互いに近傍な位置に形成されるものの、両者の形成場所は完全には一致しないこと、第一極体が分裂する場合としない場合があること、などが分かった。また、タマクラゲとエダアシクラゲの卵に媒精した後の過程については、精子の付着・融合が動物極の周辺(エダアシクラゲでは、特に雌性前核の周縁部)で起こること、最初に付着した精子が融合に至り、その後の精子は融合できないこと、融合の際に精子が横向きになること、精子の融合に伴って卵が変形すること、などが見出された。今回得られた映像は、クラゲの卵成熟や受精過程を研究する上での基礎データとしてだけでなく、教育現場で使用する教材としても利用価値があると考えている。

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