解剖に基づく手術の要点 : 内頚動脈paraclinoid aneurysm(海綿静脈洞,I 頭蓋底静脈の基礎と臨床-第22回微小脳神経外科解剖セミナーより-,微小脳神経外科解剖)

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タイトル別名
  • Internal Carotid Artery Paraclinoid Aneurysm Surgery based on the Microsurgical Anatomy(Microneurosurgical Anatomy)

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抄録

内頚動脈paraclinoid aneurysmの手術に際しては,硬膜輪およびこの近傍の解剖学的構造を十分に理解しておく必要がある.骨構造で重要なものは,前床突起,視神経管,optic strutなどであり,血管では,内頚動脈のほか,眼動脈,上下垂体動脈,海綿静脈洞などである.膜構造として硬膜輪のほか,falciform ligament,proximal ring,神経としては,視神経,動眼神経がそれぞれ重要な構造である.硬膜輪は,前床突起を除去すると内頚動脈を全周性に囲む膜様構造としてよく認識される.前床突起の底面の薄い膜はproximal ringと呼ばれ,この膜の近位側が海綿静脈洞である.眼動脈に注意しつつ硬膜輪を内頚動脈外膜から切離することにより内頚動脈に可動性が得られ,内頚動脈のさらに近位の処理が可能となる.本稿では,屍体脳で硬膜輪近傍のこれらの構造物の相互関係を示し,実際の手術症例も供覧しつつ解剖に基づいた内頚動脈paraclinoid aneurysmの手術の要点を述べる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1574231876787984384
  • NII論文ID
    110008790774
  • NII書誌ID
    AN10380506
  • ISSN
    0917950X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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