多様なアクセスパターンに適応するアクセラレータ向けメモリアクセス機構

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抄録

我々は,画像処理や科学技術計算に向けの線形アレイ型アクセラレータ LAPP(Linear Array Pipeline Processor) を提案している.LAPP は最内ループの命令列をマップ機構により演算器アレイに写像する手法を用いて,プログラムを高速実行できる.しかし,LAPP は様々なプログラムにおける多様なメモリアクセスパターンに柔軟に対応できないという問題ある.また,演算器アレイの規模に比例して,メモリデータを演算器に供給するためのデータパスが増加してしまう.本稿では,多様なメモリアクセスを実現する EMAX(Energy-aware Multi-mode Accelerator eXtension) を提案する.EMAX は,プログラムのメモリアクセスパターンを考慮した上で,分散配置した中容量のキャッシュメモリを分割し,シフトレジスタと組み合わせることで,物理的にはシングルポートメモリでありながら,論理的には多ポートメモリを実現する.本提案メモリアクセス機構により,メモリデータを演算器に供給するためのデータパスを大幅に削減するだけでなく,同一プログラムであっても,LAPP と比較して,最内ループの命令列を削減し,演算器アレイの段数を削減できるため,更に高性能と低電力な新型演算器アレイアクセラレータを実現できると考えられる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573950401813532416
  • NII論文ID
    110008803087
  • NII書誌ID
    AN10096105
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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