日本型福祉国家と農業団体 : 農協共済制度の経路依存性効果と分立型年金への道

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  • ニホンガタ フクシ コッカ ト ノウギョウ ダンタイ : ノウキョウ キョウサイ セイド ノ ケイロ イソンセイ コウカ ト ブンリツガタ ネンキン エ ノ ミチ
  • ニホンガタ フクシ コッカ ト ノウギョウ ダンタイ ノウキョウ キョウサイ セイド ノ ケイロ イゾンセイ コウカ ト ブンリツガタ ネンキン エノ ミチ
  • Welfare State and Agricultural Cooperatives : Path Dependency of Pension Scheme in Postwar Japan

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抄録

1970年代まで、農協共済事業は急速に拡大していった。契約者数は伸び、収益は増大していた。農協にとって、農協共済は中核的事業になりつつあったのである。そのため、農協は農協共済制度の障害となるものには、反対ないし消極的な態度を取るようになる。たとえば、公的年金も農協共済事業の拡大を阻む可能性があった。なぜなら、公的年金によって、農協の共済契約の増加に利用できるはずの資金を政府に吸収されてしまうからである。こうして、農協の消極的な態度が一因となり、国民皆年金構想は挫折し、部分的な公的年金しか実現されなかったのである。……

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