単純血漿交換療法における新たな方法 : FFP透析法の考案

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  • Dialyzing Fresh Frozen Plasma (FFP) before Plasma Exchange Therapy

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抄録

新鮮凍結血漿(FFP)を置換液とした血漿交換療法(PE)における副作用,FFP中のクエン酸による低Ca血症への対策として,Ca製剤の投与や血液透析の併用がなされていたが,新たにFFP透析法を考案,使用した.FFP透析法は,FFPを透析してから置換液とする血漿交換療法で,装置はKM-8900を用いた.これにより,従来の血液透析併用法では不可能であった本装置の自動モードによる操作が可能となり,簡便かつ安全に準備・治療を行え,血液側プライミングボリューム・抗凝固薬の減量もでき,十分に低Ca血症を防ぐことができた.また,最新機種のKM-9000やACH-ΣでもFFP透析法を施行できることを確認した.さらに実験により,既存の装置に新しいモードを搭載することで,透析液回路を含めたFFP透析法の全自動化か可能ではないかと思われた.より安全なPEを施行するための方法として,FFP透析法は有用な手段であろう.

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