リスク発見・保健指導重視型の成人歯科健診プログラムにおける口腔保健行動の変化

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タイトル別名
  • Changing Patterns of Behavior Related to Oral Health in Dental Health Examination Program for Adults that Gives Priority to Risk-funding and Health-guidance
  • リスク ハッケン ・ ホケン シドウ ジュウシガタ ノ セイジン シカケンシン プログラム ニ オケル コウコウ ホケン コウドウ ノ ヘンカ

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抄録

従来の「疾病発見型」から,「リスク発見,保健指導重視型」の歯科健診への転換を目的に,日本歯科医師会が作成した新たな成人歯科健診プログラムに基づいたテスト事業が4都県(実施順に宮城県,高知県,静岡県および東京都)1ヵ所ずつの事業所または団体において実施された.本研究では,その事業の評価の一環として,介入前後における受診者の口腔保健行動の変化について検討をした.<br>調査対象は,データが完備している4都県の事業所・団体における個人情報が除かれた224人(平均年齢42.5歳,SD:13.5)のデータを使用し,本プログラムにおける20の質問項目のうち口腔保健行動に関する8つの質問に対する介入前後それぞれの回答に基づいて,受診者の行動変容に関する分析を行った.<br>その結果,「フッ素入り歯磨剤を使っていますか」「間食(甘い食べ物や飲み物)をしますか」「ゆっくりよく噛んで食事をしますか」「歯間ブラシまたはフロスを使っていますか」「歯科医院で歯みがき指導を受けたことがありますか」および,「年に1回以上は歯科医院での定期健診を受けていますか」の6項目において,好ましい方向への行動変容が多くみられ統計的にも有意な差を認めた.以上より,本プログラムの実施により,口腔保健行動の変容につながることが示唆された.

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