骨盤の前方挙上の静止性収縮が脳活動に及ぼす影響 : 機能的MRIによる分析

  • 白谷 智子
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科理学療法学域:苑田第二病院リハビリテーション科
  • 新田 收
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科
  • 松田 雅弘
    了徳寺大学健康科学部
  • 多田 裕一
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科
  • 妹尾 淳史
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科
  • 柳澤 健
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • The effects of a static contraction of pelvic anterior elevation on the brain activities induced by a fMRI in the normal volunteers
  • コツバン ノ ゼンポウ キョジョウ ノ セイシセイ シュウシュク ガ ノウ カツドウ ニ オヨボス エイキョウ : キノウテキ MRI ニ ヨル ブンセキ

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抄録

本研究の目的は,固有受容性神経筋促通法(PNF)の促通パターンである骨盤の前方挙上静止性収縮(static contraction of anterior elevation:SCAE)が脳活動に及ぼす影響を明らかにすることであり,機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いて前額面での骨盤挙上の抵抗運動による静止性収縮の促通(static contraction of elevation:SCE)と比較検証した。右利きの健常者18名(平均23歳)を対象に,課題運動中の脳活動を3.0T MR装置にて撮像した。課題は右の骨盤のSCEとSCAEの各方向へ重錘負荷による静止性収縮運動をランダムに行い,fMRIのROI解析を行った。その結果,SCAEのみで,両側視床と両側脳幹および右補足運動野が賦活された。次に,MR信号の信号変化を算出し,その値を指標とし反復測定分散分析を行った結果,左補足運動野ではSCEに有意に賦活が認められ,右小脳ではSCAEで有意に賦活が認められた(p<0.05)。SCEが限局的な賦活に対し,骨盤の回旋筋群の静止性収縮を伴うSCAEでは,小脳・両側視床・両側脳幹および右の補足運動野の賦活が認められた。

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参考文献 (20)*注記

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