地域在住女性高齢者における咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の関連

  • 岩崎 正則
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座予防歯科学分野
  • 葭原 明弘
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生命福祉学講座口腔保健学分野
  • 宮崎 秀夫
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座予防歯科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Association between Masticatory Performance and One-leg Standing Time with Eyes Open in Community-dwelling Elderly Women
  • チイキ ザイジュウ ジョセイ コウレイシャ ニ オケル ソシャク ノウリョク ト カイゲン カタアシ タチホモチジカン ノ カンレン

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抄録

本研究の目的は女性高齢者におけるガムを用いた咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の関連を検討することである.<br>2009,2010年度の調査に参加し,問診,身体計測,開眼片足立ち検査,および歯・口腔に関する診査に協力の得られた65〜74歳女性138名を本研究対象とした.咀嚼能力判定試験には咀嚼力判定ガムを用いた.2分間の咀嚼による色の変化をカラーチャートと比較し,5段階(スコア1〜5)で咀嚼能力を評価した.対象者をスコアに基づき3群(咀嚼能力が高い群=スコア5,中間群=スコア4,低い群=スコア1〜3)に分けた.そして開眼片足立ち30秒保持の可否を目的変数とし,現在歯数,年齢,および運動機能を共変量とするロジスティック回帰モデルを用い咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の関連を評価した.<br>咀嚼能力が低いことは開眼片足立ちが30秒間保持できないことと有意に関連していた(咀嚼能力が高い群を基準として,中間群:調整済オッズ比[95%信頼区間]=2.34[0.91-6.01],低い群=3.61[1.14-11.4]).<br>結論として,女性高齢者において咀嚼力判定ガムにより評価された咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の間に有意な関連があることが本研究結果から示された.

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参考文献 (29)*注記

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