正準基底表示の時間依存平均場理論と超流動原子核の線形応答(最近の研究から)

書誌事項

タイトル別名
  • Canonical-Basis Time-Dependent Mean-Field Theory and Linear Response in Superfluid Nuclei
  • 正準基底表示の時間依存平均場理論と超流動原子核の線形応答
  • セイ ジュンキテイ ヒョウジ ノ ジカン イソン ヘイキンジョウ リロン ト チョウリュウドウ ゲンシカク ノ センケイ オウトウ

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抄録

金属を極低温まで冷やすと電気抵抗が無くなる超伝導現象は,電子対が凝縮することで引き起こされる量子現象として有名である.重い原子核中の陽子・中性子も,対凝縮によって超流動性を示すことが知られている.超流動核に光子を吸収させたり他の原子核を衝突させると,原子核の形状や対ギャップに様々な変化が誘起されると考えられるが,このような核反応を核子自由度から記述する数値計算は,計算量が膨大で実用性に乏しいと考えられていた.最近開発された「正準基底時間依存平均場理論」は,この計算量を大幅に削減することに成功し,重い原子核の複雑な反応メカニズムの解明に向けた重要な一歩になると期待される.

収録刊行物

  • 日本物理学会誌

    日本物理学会誌 67 (4), 243-247, 2012-04-05

    一般社団法人 日本物理学会

参考文献 (10)*注記

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