血管型Ehlers-Danlos症候群に合併した後腹膜血腫の14歳男児例

書誌事項

タイトル別名
  • Retroperitoneal Hemorrhage in a 14-Year-Old Boy With Vascular Type Ehlers-Danlos Syndrome
  • 症例報告 血管型Ehlers-Danlos症候群に合併した後腹膜血腫の14歳男児例
  • ショウレイ ホウコク ケッカンガタ Ehlers-Danlos ショウコウグン ニ ガッペイ シタ アトバラマク ケッシュ ノ 14サイ ダンジレイ

この論文をさがす

抄録

血管型Ehlers-Danlos症候群に合併した後腹膜血腫の14歳男児例を経験した.症例は14歳の男子.右下腹部痛を主訴に近医を受診した.下腹部全体に腹膜刺激症状を認め,腹部CTで下腹部腫瘤を指摘され紹介となった,来院後ショック状態で高度な貧血を認めた.緊急手術で大量の後腹膜血腫を認めたため単開腹術で手術を終了した.術直後の血管造影で右外腸骨動脈の圧排,途絶を認め,右外腸骨動脈からの出血が疑われた.特徴的な顔貌から血管型Ehlers-Danlos症候群を疑い,培養皮膚線維芽細胞を用いたIII型コラーゲンの生化学分析および遺伝子解析により確定診断した.保存的治療で第48病日に軽快退院したが術後18か月後,突然の後腹膜への出血にて死亡した.原因の明らかでない後腹膜血腫の場合,稀ではあるが本疾患を念頭において診断治療を進める必要がある.

収録刊行物

参考文献 (40)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ