車いすテニスにおけるサーブ動作の運動学的解析

  • 木村 大輔
    医療法人瑞穂会小川病院リハビリテーション科:大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科
  • 岩田 晃
    大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科
  • 川﨑 純
    四條畷学園大学リハビリテーション学部理学療法学専攻
  • 島 雅人
    大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科:大阪保健医療大学保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
  • 奥田 邦晴
    大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Biomechanics of Serve Motion in Wheelchair Tennis Players

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抄録

【目的】本研究では,運動学的視点から,車いすテニス選手のサーブ動作の特徴をあきらかにすることを目的とした。【方法】三次元動作解析装置と表面筋電図を用いて,車いすテニス選手8名による通常のサーブ動作を計測し,一般テニス選手のサーブ動作と比較した。【結果】車いすテニス選手と一般テニス選手のサーブ動作を比較すると,車いすテニス選手では,最大外旋位で肩関節外旋角度が有意に低値を示し,インパクト時では,水平内転角度が有意に高値を示し,外転角度が有意に低値を示した。最大外旋位からインパクトまでのフォワードスイング相における水平内転・内転運動が特徴的であった。【結論】車いすテニスのサーブでは,もっとも肩関節への負荷が大きいとされるフォワードスイング相において,肩関節が固定されず,水平内転・内転運動しており,肩甲骨と上腕骨を安定させた状態での上腕骨の回旋を困難にしている。これより車いすテニスのサーブ動作は肩関節障害の発生リスクを高めることが示唆された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 39 (2), 59-66, 2012-04-20

    日本理学療法士学会

参考文献 (16)*注記

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