クエン酸浸漬・高圧力・加熱処理によるユズのペクチン,物性,組織の変化に関する研究
書誌事項
- タイトル別名
-
- Changes in Pectin, Texture and Structure of Citrus <i>Yuzu</i> during Soaking in Citric Acid, Heating or Pressurization
- Changes in Pectin, Texture and Structure of Citrus Yuzu during Soaking in Citric Acid, Heating or Pressurization
この論文をさがす
抄録
ユズをクエン酸溶液(pH 2.7)に24時間浸漬,または加熱処理(100°C,10分),高圧力処理(500 MPa,30分)を行った際の組織の軟化とペクチンの溶出量との関係について検討した.外果皮の硬さは高圧力処理が最も硬く,次いでpH 2.7浸漬>加熱処理の順であった.高圧力処理を行っても細胞壁にゆるみは生じなかった.しかし,加熱処理すると,外果皮では変化がなかったが,中果皮の細胞壁の中層は分離した.ペクチン含量は,中果皮>外果皮>内果皮>果肉の順に多かった.各種処理後の外果皮に残存するペクチン量は,高圧力処理>加熱処理>pH2.7浸漬>ゆでこぼしの順であった.クエン酸浸漬によってCa2+が除去されるため,外果皮の約24%のペクチンが溶出した.外果皮のpHは3~4,ゆで汁は4.02であったため,加熱によるペクチンの分解は β-脱離ではなく,主に加水分解によることが明らかになった.
収録刊行物
-
- 日本調理科学会誌
-
日本調理科学会誌 45 (3), 181-188, 2012
一般社団法人 日本調理科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680482018048
-
- NII論文ID
- 110009457821
- 130003397367
-
- NII書誌ID
- AN10471022
-
- ISSN
- 21865787
- 13411535
-
- NDL書誌ID
- 023823202
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- NDL-Digital
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可