高齢者における筋力増強運動を含む機能的トレーニングが生活機能に及ぼす影響

  • 橋立 博幸
    杏林大学保健学部理学療法学科
  • 島田 裕之
    独立行政法人国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター在宅医療・自立支援開発部自立支援システム開発室
  • 潮見 泰藏
    杏林大学保健学部理学療法学科
  • 笹本 憲男
    医療法人笹本会やまなしケアアカデミー

書誌事項

タイトル別名
  • The Effect of Combined Functional Training with Muscle Strengthening on Everyday Function in Community-dwelling Elderly Individuals

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抄録

【目的】本研究は生活機能低下の危険のある高齢者において筋力増強運動を含む機能的トレーニングが生活機能に及ぼす影響を検証することを目的とした。【方法】二次予防対象者に選定された地域在住高齢者68人(平均年齢77.4歳)を,下肢粗大筋群の重錘負荷運動およびマシンを用いたトレーニングを行う筋力増強運動群(n = 40)と,下肢粗大筋群の重錘負荷運動とともに姿勢バランス練習,歩行練習を行う機能的トレーニング群(n = 28)に群別し,運動介入を3ヵ月間行った。介入前後には,下肢筋力,姿勢バランス能力,歩行機能(timed up & go test(TUG),最大歩行速度(MWS)),活動能力,主観的健康観を評価した。【結果】介入前後において機能的トレーニング群は筋力増強運動群に比べてTUG,MWS,主観的健康観の成績の有意な改善を示した。【結論】二次予防対象者における3ヵ月間の筋力増強運動を含む機能的トレーニングは,筋力増強運動のみの実施に比べて,歩行機能,主観的健康観の向上が得られる有用な介入である可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 39 (3), 159-166, 2012-06-20

    日本理学療法士学会

参考文献 (47)*注記

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