飼育下フサオマキザルにおける給餌スケジュールの変化が行動変容に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of varied feeding schedules on the behaviors of captive tufted capuchins (Cebus apella)
  • シイク カ フサオマキザル ニ オケル キュウジ スケジュール ノ ヘンカ ガ コウドウ ヘンヨウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

野生下のフサオマキザル(Cebus apella)は、活動時間の約50%を能動的な食物資源の採食行動に費やしているが、飼育下では給餌スケジュールを与えられ、受動的に時間的に集中した採食を行っている。本研究では、給餌の回数を変化させ採食条件の変化が行動に及ぼす影響を検討することを目的とした。食物の種類と1日の給餌量は一定に、給餌回数が2回のコントロール条件と、3回、4回、6回の実験条件を設定し、ビデオ録画データ(6:30〜15:30)を元に1セッション10分間の個体追跡法・10秒間間隔の1-0サンプリングを用いて対象個体の行動を記録した。今回の実験から、社会行動は3回条件で増加し、4回、6回条件では減少し、一方で4回、6回条件では採食行動のレパートリーが多様化した。給餌条件の変化に応じて発現した種特異的な行動変容は、展示される野生動物のウェルフェアを考える上で有意義な情報を提供している。

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参考文献 (26)*注記

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