三叉神経痛に対する微小血管減圧術後にカルバマゼピンの中止により脳梁膨大部に一過性MRI異常をきたした1例

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  • A Transient MRI Abnormality in the Splenium of the Corpus Callosum caused by Rapid Withdrawal of Carbamazepine after Microvascular Decompression for Trigeminal Neuralgia : A Case Report

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抄録

【症例】35歳,女性.【現病歴】数年来の三叉神経痛があり,近医でカルバマゼピン(CBZ)により治療されていた.CBZ1,200mg/日まで増量されるも疼痛コントロールが不良のため微小血管減圧術を施行した.術直後より三叉神経痛は消失したため,CBZを中止した.術後1週間の頭部MRIで脳梁膨大部に異常所見を認めた.MR spectroscopyでは正常組織と同所見であったため経過観察した.3カ月後,MRI上の異常所見は消失した.【考察】抗てんかん薬の突然の中止に伴う脳梁膨大部の一過性MRI異常は,最近の画像機器の進歩により報告が増えてきたが,脳神経外科領域ではまだ十分には周知されていない.不必要もしくは侵襲的な検査や治療を避けるため,本症を十分に認識しておく必要がある.若干の文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (22)*注記

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