社会福祉士実習生のジレンマ体験の特徴とスーパービジョンのあり方─事例の分類を通して─

書誌事項

タイトル別名
  • Study on the Method of Supervision in Social Work Practicum -Based on Categorize of Dilemmas Experienced by Students-
  • シャカイ フクシシ ジッシュウセイ ノ ジレンマ タイケン ノ トクチョウ ト スーパービジョン ノ アリカタ ジレイ ノ ブンルイ オ トオシテ

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抄録

本研究は, 社会福祉士実習生のジレンマ体験の分析を通してその特徴を明らかにし, 実習スーパービジョンのあり方について検討することを目的とする. 実習スーパーバイザーが実習生の直面するジレンマの特徴を知ることは, 彼らの戸惑いや疑問, 悩みに対する教育的関与に有用である.社会福祉士実習生 60 名の実習後レポートによりジレンマ体験の事例を集め, 看護実習生のジレンマの分類枠組みを作業仮説として事例の分析を行った. その結果, 事例は 2 分類 (「現場の体制やとりくみに関するもの」 「学生自身に関するもの」) できた. この分類結果に, 「何と何の板挟みになっているか」 「板挟みをどのような形で体験しているか」 の観点を加えることで, 3 分類 (「専門職の義務と価値」 「実習生自身」 「職員との関係」) に再構成することが可能であることを考察した. 分類の再構成を通して浮かび上がる社会福祉士実習生のジレンマ体験の特徴と, それに対するスーパービジョンのあり方を検討した.今後の課題は, 再構成した実習ジレンマの分類を検証すること, 実習生のジレンマ認識-判断-対処の実際を明らかにすること, 実習指導が学生のジレンマ認識や対処行動にどのような効果や変化を与えるのかを分析し, 実習スーパービジョンの方法論に反映させることである.

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