定期的ホームベースレスパイトケアを受けた在宅人工呼吸療法中の小児の母親の体験に関する事例研究

  • 生田 まちよ
    熊本大学大学院生命科学研究部環境社会医学部門看護学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Case Study about Experiences of the Mothers of Children Under Home-Mechanical Ventilation Who Have Received Periodic Home-based Respite Care
  • テイキテキ ホームベースレスパイトケア オ ウケタ ザイタク ジンコウ コキュウ リョウホウ チュウ ノ ショウニ ノ ハハオヤ ノ タイケン ニ カンスル ジレイ ケンキュウ

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抄録

在宅人工呼吸療法(以後HMV)中の子どもの家族に対して、定期的に自宅に看護師が6時間以上の長時間訪問を行い、小児のケアを行うホームベースレスパイトケア(以後HBRC)を実施した。研究の目的は、定期的HBRCを受けた母親の体験を明らかにしてその意義を示すことである。定期的HBRCを受けたHMV中の小児の母親4名に、半構造化面接を実施した。事例ごとに、母親の介護の状況と定期的HBRCの受入れの体験の視点で質的に分析した。定期的HBRCは、介護負担を軽減する、抱え込みの介護からの状況を早期に見直す機会となる、家族の介護負担の影響を軽減する体験であった。効果的に定期的HBRCを行うためには、安心して自分の時間を持つことができるように、他人である看護師が長時間自宅に滞在することへの気遣いの軽減や看護師に児のケアを移譲できることが必要である。それを可能にするためには、母親が満足できる看護師のケア技術や看護師との信頼関係の強化、1人での介護を美徳としない介護観へ他者だけでなく本人も含めての変換が必要である。

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参考文献 (15)*注記

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