粒子分布を考慮した粒子接触判定計算のMPIおよびOpenMPによる並列化

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抄録

粒子シミュレーションでは接触判定計算の計算負荷が最も大きく高速化が必要である.本研究では解析領域内の粒子分布に偏りがある場合を想定し,そのときの接触判定計算を MPI や OpenMP で並列化する際の問題点について,アルゴリズムとマルチコア最適化の観点から検証した.本論文では各 CPU の計算負荷を均一に分散するために格子番号毎ではなく粒子番号毎に接触判定計算を行うことで各 CPU が担当する粒子数を等しくした.また接触判定計算時のループ分割方式としてブロックサイクリック分割を併用して負荷分散を行った.さらにキャッシュの有効利用の為に粒子の並べ替えを行うことで逐次計算時間の高速化と台数効果の向上を図った.以上の最適化を行う事で OpenMP による 16 スレッド並列で理想的な台数効果が得られた.また MPI 並列化では,メモリに関するスケーラビリティが無いが通信が不要な方法で並列化を行った. 1024 プロセス (64 ノード×16 コア) を使用して並列化した結果,ピュア MPI で 682 倍,ハイブリッド並列で 833 倍の台数効果が得られた.

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詳細情報

  • CRID
    1570854177871504384
  • NII論文ID
    110009490645
  • NII書誌ID
    AN10096105
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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