花崗岩山地小流域における保水容量と保水量の変動

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of soil water holding capacity and soil water content in a granite small watershed

抄録

森林土壌は森林の水収支,水移動に重要な働きをしているので,土壌の保水容量,保水量の変動を把握することは,森林の水保全機能を解明していく上で重要である。そこで,京都府山城町にある京都営林署北谷国有林にある北谷試験流域(1.6ha)において,土壌調査,土壌試料の分析を行って森林土壌の保水容量を推定するとともに,保水量の変動を測定した。その結果,最大容水量までの孔隙率をもとに推定した土壌の保水容量は0mm(露岩地),0〜30mm,30〜100mm,100〜200mm,200〜300mm,および300mm以上の6段階に分級され100〜200mmに区分されたところが試験流域面積の57%を占め,最も広く分布していた。流域全体の保水容量は124mmであった。降水によって増加した土壌の保水量は,流出により比較的短時間に圃場容水量(-4.9kPa)まで減少し,その後は長時間かかって少しずつ減少する傾向が見られ,-49kPa〜-4.9kPaの孔隙率から算出される小孔隙保水容量が流域の水保全機能に重要な役割を果たしていることが確認された。なお,7月中旬〜9月上旬には毛管連絡切断点(-49kPa)を超えても水分が減少した。

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被引用文献 (5)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679433961216
  • NII論文ID
    110009497443
  • DOI
    10.20660/applfor.6.0_49
  • ISSN
    21898294
    13429493
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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