周術期ストレス緩和への取り組み(2) : 整形外科手術にみる周術期ストレスの検討

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タイトル別名
  • Use of salivary amylase to evaluate Surgical stress regarding orthopedic elective surgery
  • シュウジュツキ ストレス カンワ エ ノ トリクミ(2)セイケイ ゲカ シュジュツ ニ ミル シュウジュツキ ストレス ノ ケントウ

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抄録

目的:手術前後のストレス軽減のため、周術期ストレスを把握する。対象:整形外科疾患の39例。方法:手術前後にState-Trait Anxiety Inventory-Form JYZ(STAI)への記載、手術後に手術室環境に対するアンケート調査、手術当日と翌日朝に唾液アミラーゼ値(KU/L)の測定。結果:1)STAI Y-1質問票の結果、術前中等度不安(45.3)から術後低不安(43.6)へ移行した。2)唾液アミラーゼの平均値では術前55.7IU/Lから術後62.9IU/Lに上昇したが、61.5%で術前より術後アミラーゼ値が低下,同等またはストレスなしの範囲内にあった。3)部位別では頚椎、肩・鎖骨、上肢、足関節で術後のストレス度が高かった。4)術後アンケートによるストレスの主原因は創痛であった。考察:約60%は術前に比べて術後の唾液アミラーゼ値は低下し、手術に対する不安の解消が創痛より優位な状態と考えられたが疼痛の訴えが強い部位の手術では術後のストレス度が高いことから、術後の創痛対策と術前不安の緩和が周術期ストレスの軽減に重要である。

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