免疫吸着療法を主体とするアフェレシス治療が奏功したLambert-Eaton筋無力症候群の1例

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  • A Case Report of Lambert-Eaton Myasthenic Syndrome Improved by an Apheresis Therapy Mainly Composed of Immunoadsorption Plasmapheresis

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抄録

乳癌・結核の既往のある72歳女性.4か月前からの下肢脱力感,2か月前からの易疲労感,1か月前からの上肢脱力感および眼瞼下垂のため当院神経内科に入院した.反復刺激筋電図にて50Hzの高頻度刺激でwaxing現象が認められ,抗VGCC抗体陽性でありLambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)と診断された.また,胸部CT上,左下葉に結節影・リンパ節腫大を認め, pro-GRPも上昇しており肺小細胞癌を合併していると診断された.呼吸器内科に転科し化学療法(CDDP+CPT-11)を2クール施行したが,LEMSの増悪による呼吸筋低下のため20日目(入院第70病日)に呼吸状態が悪化し,意識障害(CO_2ナルコーシス)を来した. LEMSの増悪に対し,血漿交換を1回,免疫吸着療法を3回施行したところ,意識レベル・呼吸状態の改善がみられ,免疫吸着療法を主体とするアフェレシス治療が奏効したと考えられた.

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