脳神経科学とブレインマシンインタフェース Brain science and brain machine interface

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著者

    • 川人 光男 KAWATO Mitsuo
    • 株式会社国際電気通信基礎技術研究所 脳情報通信総合研究所 ATR Brain Information Communication Research Laboratory Group

抄録

ブレインマシン・インタフェース(BMI)は、脳が持っている感覚情報処理、中枢の意志決定、運動制御などの機能について、コンピュータを含む人工的な電気回路で補綴、再建、治療、増進するもので、人工内耳や脳深部刺激などすでに実用化されている物から、人工網膜や運動・コミュニケーション能力の補償、治療など実用化の一歩手前のものまであります。BMIの研究開発はここ10年で大きく発展しました。ブレインマシン・インタフェースを革新技術として考えますと、脳情報から必要な情報を解読するデコーディング技術、大量の脳活動信号を正確にまた間断なく推定する脳活動計測・転送・データベース技術、また脳内の神経符号を実験的に操作するデコーディッドニューロフィードバック技術などに支えられています。最近我々は、ヒト脳活動の非侵襲計測手法である磁気共鳴画像法(fMRI)のデータから脳内の情報を解読し、それを短い時間遅れで脳に報酬として帰還し、結果として特定の空間的脳活動パターンを誘起する、DecNef(decoded fMRI neurofeedback)法を開発することに成功しました。このDecNef法を用いて、ヒトの大脳皮質初期視覚野に特定の空間的な活動パターンを引き起こして、特定の視覚刺激に対してだけ知覚能力が向上する、いわゆる視覚知覚学習を導きました。つまり私達は、自身の脳の解読と制御の糸口に辿り着きました。地球外知的生命体はこのような技術を使い、コミュニケーションを図ると考えられます。

収録刊行物

  • 電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路

    電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 111(497), 19-24, 2012-03-19

    一般社団法人電子情報通信学会

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110009546247
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10013276
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    0913-5685
  • NDL 記事登録ID
    023574028
  • NDL 請求記号
    Z16-940
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  NII-ELS 
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