ノッチ雑音同時マスキングデータから推定された聴覚フィルタの同調特性に手がかり音呈示が与える影響

• 木谷 俊介

  北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科

• 宮内 良太

  北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科

• 鵜木 祐史

  北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科

書誌事項

タイトル別名

• Effect of presence of cue-tone on tuning of auditory filter estimated from simultaneous notched-noise masking
• ノッチ ザツオン ドウジ マスキングデータ カラ スイテイ サレタ チョウカク フィルタ ノ ドウチョウ トクセイ ニ テガカリオト テイジ ガ アタエル エイキョウ

抄録

ヒトは,様々な音の中から目的音を聴取する際に,手がかり音をあらかじめ聞いておくことで,目的音をより容易に検知できる。本論文では,手がかり音によって,聴覚末梢系における周波数分析特性が変化し,それによって目的音検知が容易になる可能性について検討する。まず,ノッチ雑音同時マスキング実験を行い,手がかり音を事前に呈示する条件と呈示しない条件のマスキング閾値を測定した。次に,得られたノッチ雑音マスキングデータから手がかり音呈示の有無の条件ごとに聴覚フィルタ形状を推定した。最後に,推定された聴覚フィルタの同調特性としてフィルタのQ値(先鋭度)を求めた。その結果,手がかり音を呈示しない条件に比べ,手がかり音を呈示した条件では聴覚フィルタのQ値が大きくなった。これは,フィルタの先端部が鋭くなったことを表しており,末梢系の周波数分析特性が手がかり音によって変化したことを示唆している。

収録刊行物

• 日本音響学会誌

  日本音響学会誌 68 (11), 546-556, 2012

  一般社団法人 日本音響学会

キーワード

• ノッチ雑音マスキング法
• 聴覚フィルタ
• 同調特性
• 手がかり音
• Probe-signal法

詳細情報

• CRID: 1390001206566991360
• NII論文ID: 110009554066
• NII書誌ID: AN00186234
• DOI: 10.20697/jasj.68.11_546
• ISSN: 24322040
• ISSN: 03694232
• NDL書誌ID: 024077930
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024077930
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可