模倣された子どもにもたらされる身体による模倣の機能と役割

書誌事項

タイトル別名
  • The Function and Role of Physical Imitation among Young Children Being Imitated
  • モホウ サレタ コドモ ニ モタラサレル シンタイ ニ ヨル モホウ ノ キノウ ト ヤクワリ

この論文をさがす

抄録

本研究では,模倣された子どもに着目して,身体による模倣が,子どもたちの相互行為にもたらす機能と役割を観察事例の解釈によって考察した。その結果,模倣された子どもたちにもたらされる機能は,以下の5つに分類された。i.他者とかかわることの端緒が得られる ii.他者の行為に気づき他者のイメージを認めて新たな行為が生まれる iii.自己の行為のイメージに気づき行為が自覚的になる iv.自己の行為のイメージに気づき他者とのかかわりが広がる v.自己が肯定され他者に対しての直接的な行為が生まれる 模倣されることは,他者からの受容,他者からの投げかけや認識となり,他者との様々な共同的な行為への手がかりとなる。子どもにとって,他者理解を通した自己理解が促され自分というものが他者によって成り立つという認識を促進させる役割を持つことが認められた。

収録刊行物

  • 保育学研究

    保育学研究 50 (2), 141-153, 2012

    一般社団法人 日本保育学会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ