青年期女子の母娘関係と対象関係

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タイトル別名
  • Mother-Daughter Relationships and Object Relations in Female Adolescents
  • セイネンキ ジョシ ノ オヤコ カンケイ ト タイショウ カンケイ

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抄録

<p> 本研究では,幼少期,および現在の母親との関係性が対象関係に及ぼす影響について検討することを目的として,女子大学生138名を対象に質問紙調査を実施した。幼少期の親子関係についての3因子と,現在の母子関係についての3因子,および対象関係の5下位尺度(「親和不全」「希薄な対人関係」「自己中心的な他者操作」「一体性の過剰希求」「見捨てられ不安」)を用いて分析を行った。主な結果は以下の通りである。1)概ね,幼少期の安定的母子関係は良好な対象関係に,拒否的および,アンビバレントな母子関係はその逆の関連性が見られた。2)幼少期の安定的,および拒否的な母子関係の多くは,現在の母子の親密性等を介して,対象関係に影響しているのに対して,幼少期のアンビバレントな母子関係は,対象関係の各下位尺度に直接影響していることが分かった。3)対象関係の下位尺度によって,母子関係の影響の仕方が異なり,それぞれの下位尺度の特徴を表す結果が得られた。</p>

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