授乳期の母親の手洗い行動

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タイトル別名
  • Hand Washing Behavior among Lactating Mothers.
  • ジュニュウキ ノ ハハオヤ ノ テアライ コウドウ

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抄録

P(論文)

免疫学的に易感染状態にある周産期の母子において、感染予防対策は重要である。しかし、育児に直接かかわり、子どもの安全を守る母親の手洗いについての報告は少ない。そこで本研究は、授乳期の母親の手洗い行動の状況を明らかにし、今後の母子看護の示唆を得ることを目的として行った。 分娩退院時、産後1か月時、産後3か月時に育児場面での手洗いの状況を自記式質問紙により、継続調査した。「授乳や搾乳の前にはいつも実施している」場面での手洗い実施率は、退院時(95.5%)、1か月時(82.6%)、3か月時(75.0%)と減少した。手洗いの所要時間は、15秒以上の有効的な手洗いをしている割合は、退院時(54.5%)、1か月時(73.9%)、3か月時(58.3%)であった。手洗いの方法では、石鹸と流水による手洗いは、退院時(100%)、1か月時(78.3%)、3か月時(79.2%)と減少した。同一人のグループにおいて、手洗いの所要時間と手洗い方法の有意な経時変化はなかった。退院後の手洗い実施率と石鹸と流水による手洗いの減少は、手洗い設備環境の変化が影響した可能性が推測された。 今後、母親が効果的な手洗いを継続できるよう、母親の手洗い行動への認識を高め、行動変容を持続する看護支援が必要と考える。分娩入院時から退院後の地域において、医療施設と地域保健サービス部門との連携により、手洗いの指導を継続していく必要があることが示唆された。"

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