RAPLインタフェースを用いたHPCシステムの消費電力モデリングと電力評価

  • カオタン
    電気通信大学大学院情報システム学研究科|独立行政法人科学技術振興機構,CREST
  • 和田康孝
    電気通信大学大学院情報システム学研究科
  • 近藤正章
    電気通信大学大学院情報システム学研究科|独立行政法人科学技術振興機構,CREST
  • 本多弘樹
    電気通信大学大学院情報システム学研究科

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抄録

将来の HPC システムでは,消費電力がシステム設計や実効性能を制約する最大の要因の一つになると考えられている.運用時のピーク消費電力が電力制約を超えないことを保証する従来の設計思想では,アプリケーションを今後の大規模システムに対してスケールさせることは難しいとの認識のもと,我々は,ピーク消費電力が制約を超過することを積極的に許容し,適切に電力性能ノブを調整しつつ限られた電力資源を有効に使用して高い実効性能を得る電力制約適応型システムと,その実現に必要となる電力マネージメントフレームワークの研究開発を実施している.このような電力制約適応型システムにおいては,アプリケーション実行時の電力消費状況を観測し,また柔軟に電力制御を行える環境が必須となる.近年の Intel 社のプロセッサには RAPL (Running Average Power Limit) と呼ばれるプロセッサと DRAM の消費電力を観測・制御するインタフェースが備えられている.本稿ではこの RAPL を用い,アプリケーションを実行させた際の消費電力計測と制御を行い,HPC システムに用いられる計算機の電力計測特性について調査する.また,ノード全体の電力の柔軟な計測を可能とするべく,RAPL の計測値を用いてノード全体の電力のモデリングを行う.実験の結果,RAPL により高い精度でプロセッサや DRAM,またノードの消費電力を観測できることがわかった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573387452734637952
  • NII論文ID
    110009606441
  • NII書誌ID
    AN10463942
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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