男性家族介護者のセルフヘルプ・グループのメカニズム

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タイトル別名
  • The mechanism of male family caregivers' self-help groups
  • ダンセイ カゾク カイゴシャ ノ セルフ ヘルプ・グループ ノ メカニズム
  • 男性家族介護者のセルフヘルプグループのメカニズム

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抄録

本稿の目的は、男性家族介護者のセルフヘルプ・グループ(以下、男性家族介護者のSHG)が、どのようなメカニズムで機能しているのかを探ることにある。特に、男性家族介護者のSHGが機能するための条件に焦点をあて考察を行なった。その結果、⑴自己物語を構成していくためには、先輩参加者と後輩参加者が「セラピスト役割」と「クライエント役割」の両方を獲得し、相互扶助機能を果たしていくこと、⑵新規参加者の安定的な獲得および定着が重要であることが示唆された。上述の知見を踏まえれば、⑴男性家族介護者のSHGへの「継続的参加」によって「自己開示の返報」が繰り返されながら、⑵「先輩参加者がセラピスト役割だけでなくクライエント役割をも担い、後輩参加者がクライエント役割だけでなくセラピスト役割をも担う」といった役割の流動化によって相互扶助機能が発揮され、⑶先輩/後輩参加者ともに自己物語の構成につながる過程が、男性家族介護者のSHGのメカニズムであると考えられる。

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