橈骨遠位端骨折後症例のダーツスロー・モーション面ROMとDASHスコアの関係

  • 粕渕 賢志
    白鳳女子短期大学総合人間学科リハビリテーション学専攻
  • 福本 貴彦
    畿央大学健康科学部理学療法学科
  • 土肥 義浩
    社会福祉法人東大寺福祉療育病院整形外科
  • 藤田 浩之
    白鳳女子短期大学総合人間学科リハビリテーション学専攻
  • 今北 英高
    畿央大学健康科学部理学療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • A Relationship between Dart-Throwing Motion Plane ROM and the DASH Score after Distal Radius Fracture

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抄録

【目的】本研究の目的は,橈骨遠位端骨折後症例についてダーツスロー・モーション(DTM)面ROMとDASHスコアの関係を検討することである。【方法】対象は橈骨遠位端骨折後症例18名とした。身体機能は患側の掌背屈,橈尺屈,回内外,DTM面ROMと握力の患健比を評価した。DTM面ROMの計測は開発したゴニオメーターを使用した。ADL能力は上肢の運動器疾患に用いるDASHスコアにて評価した。DASHスコアと各ROM,握力との相関を調査した。【結果】DASHスコアとDTM面ROM(r=-0.681, p=0.002),握力の患健比(r=-0.488, p=0.040)で有意な相関が得られ,その他には有意な相関は得られなかった。【結論】橈骨遠位端骨折後症例でのADL能力の回復には,DTM面ROMと握力との関連性があきらかにされた。またDTM面ROMは,橈骨遠位端骨折後のADLの回復に重要な役割を果たしていたことから,ADLの中でよく使われる運動であり,重要な運動方向であるということが示唆された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 40 (3), 169-175, 2013

    日本理学療法士学会

参考文献 (25)*注記

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