問題解決状況における多数派と少数派のコミュニケーション過程

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タイトル別名
  • モンダイ カイケツ ジョウキョウ ニ オケル タスウ ハ ト ショウスウハ ノ コミュニケーション カテイ
  • Communication process between majority and minority in problem solving

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抄録

多人数における協同問題解決では,多様な観点を有する成員の間の相互作用を通して,個々の単独の活動によっては創造しなかった複数の観点を統合する新たな視点が創発される可能性が生まれる.本研究では,そのような集団内の相互作用の中でも,異なる視点を有する2つの立場が存在する状況で,かつそれぞれの立場に立つ成員の数の偏りにより,当該の集団内において両者の立場に優劣が生じている状況,いわゆる多数派,少数派が生じているような状況における集団内相互作用を検討した.林・三輪(2011)の課題を用いて行われた実験の結果,以下の2点が確認された.(1)多数派は,エゴセントリックな態度を作り出し,自分の視点へ固執した.(2)この要因により,多数派においては統合視点の創発が阻害され,統合視点は,多数派よりもむしろ少数派の方に生まれた.

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参考文献 (17)*注記

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