富山湾沿岸における夏季海洋鉛直構造の変動特性

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  • Variability of summer water-mass structure in Toyama bay coastal-zone
  • トヤマワン エンガン ニ オケル カキ カイヨウ エンチョク コウゾウ ノ ヘンドウ トクセイ

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抄録

<p>CTD観測と海洋混合層モデリングを併用して,2004年から2009年までの夏季(7月-9月)における富山湾沿岸域の水塊の変動特性や変動要因を調べた.特に,沿岸の混合過程を明らかにするため,地上観測データ等からバルク法により求めた風応力・熱・淡水フラックスを外力とした一次元海洋混合層モデルによる数値実験を行った.この数値実験から,外力に対する成層と混合層の発達の各年に対する顕著な特徴が捉えられ,観測結果とも整合する結果が得られた.それらの結果から,風応力・熱・淡水フラックスの変動が表層から水深 50 m程度までの成層形成と混合層形成を特徴づけていることが分かった.集中豪雨の発生した2006年7月,およびそれに引き続く8月と9月は河川水による表層の低塩分層の発達が顕著で,富山湾沿岸域の表層水塊構造の形成にとって,対馬暖流水とともに河川流入水が大きく影響していることが明らかとなった.</p>

収録刊行物

  • 海の研究

    海の研究 22 (4), 97-117, 2013-07-15

    日本海洋学会

参考文献 (24)*注記

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