複雑ネットワークの生成モデルを反映したグラフサンプリング手法

  • 宇都宮 健太
    東京工業大学大学院情報理工学研究科数理・計算科学専攻
  • 首藤 一幸
    東京工業大学大学院情報理工学研究科数理・計算科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A Graph Sampling Technique Reflecting A Complex Network Generation Algorithm

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抄録

グラフの性質は次数分布や直径,クラスタ係数といった特徴量で表され,それらはグラフ全体の構造から算出できる.しかし,実世界の大規模グラフには全体の把握が困難なものも多い.例えば,SNS によっては友人関係の収集が許されていなかったり,そもそも全体の収集が規模や時間的に困難な場合が多い.その場合,サンプリングによってグラフの一部から全体の特徴量を推定する.従来のサンプリング手法では,グラフの性質について何も仮定を置かずに特徴量を推定する.しかし,グラフの性質について何らかの予測が立つ場合,その予測を踏まえた特徴量推定を行うことで,より正確な推定を行える可能性がある.そこで本研究では,対象のグラフが複雑ネットワークであるという予測・前提の基に,複雑ネットワークの生成モデルを反映したサンプリングを行う.実際のソーシャルネットワーク上のグラフを対象に提案手法でサンプリングを行った結果,特徴量の種類によっては従来手法より真値に近い推定結果を得られた.

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キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570291227931857664
  • NII論文ID
    110009632328
  • NII書誌ID
    AN10112482
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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