自閉症スペクトラム障害のある児ときょうだいの関係構築

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タイトル別名
  • The Building the Relationships Between Children with Autistic Spectrum Disorder and Their Siblings
  • ジヘイショウ スペクトラム ショウガイ ノ アル ジ ト キョウダイ ノ カンケイ コウチク

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抄録

自閉症スペクトラム障害のある児とともに生活するきょうだいの、関係構築のプロセスを明らかにすることを目的に、半構造化面接を実施した。10歳〜22歳、10名のきょうだいによって語られた内容を質的帰納的に継続比較分析を行い、成人2名のきょうだいによって分析内容の妥当性の確保、整合性の確認を得た。結果、9つのカテゴリーから『同胞の世界との距離を保った付き合い』を抽出した。きょうだいは、「同胞が固有の世界をもっている」「同胞がもっている世界の理解しづらさ」を認識し、「思いがつながらない」「縮まらない距離」の実感や「同胞の行為に対する葛藤」を抱きながらも「同胞を思いやる」。また、「同胞のよい変化に対する肯定的受け止め」を行い「切っても切れない存在」ととらえ、相互作用によって「つかず離れずの付き合い」を創り上げ発展させていく。この関係を継続することで、きょうだいと同胞の生活と存在をまもっていた。

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参考文献 (13)*注記

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